ぶたびより

酒を飲み、飯を食べ、文を書き、正解を生きたい

総合診療科専門医試験 2022.9.18 後編

2022/9/18に行われた総合診療科専門医試験

午後の部 思い出せた範囲内での再現・意見など

 

・不安障害と思われる症例、身体症状もあるが内科的にははっきりとした原因は指摘できない。広場恐怖や強迫症状や社交不安などの記載はない。抑うつ気分の記載もなかったと思われる。(コメント:この辺りもふつうは聴取しそうだが)使用する薬剤を選べ。(コメント:認知行動療法的な枠組みをどの程度内科一般外来でできるか、と言われると難しいので薬物療法を安易にやりがちだが基本的には精神科に紹介したくなる。私の場合、どうしても精神科への紹介を拒否されてしまった場合かつ、実はうつ病で燃え上がって割腹自殺とかしなさそうであればSSRIを試している。できればどういう時に症状が気にならないか、または気になるのか、など書き出してもらってなるべく症状が気にならないような良い習慣をつけていただくようにお話している。薬物療法は大体セルトラリンから開始している。追加で不安書状が強い時として頓用でクロチアゼパムを処方することが多い。)この問題の選択肢は、短時間型のベンゾとSSRIが並列であってひとつ選べだった。即効性はなさそうだが、ベンゾジアゼピン系薬剤の依存症を内科医が安易に処方するせいで作っているのだという怒りの問題なのではないかと思いSSRIを選択した。

 

・癌で化学放射線療法中(骨転移の指摘がある)、突然麻痺症状が出たためか受診してきた。正しい対応は。

→A:緊急照射。(コメント:オンコロジーエマージェンシーの対応を問う問題。オンコロジーエマージェンシーについてその他、悪性腫瘍に伴う高Ca血症も別のところで問われていた記憶あり。)

 

インドネシア(他の東南アジアの国だったかも)でウォーターアクティビティをした後から発熱、眼球結膜充血、肝障害

レプトスピラ症と思われる。レプトスピラについて正しいものを選ぶ。

 

 

HIVB型肝炎と梅毒が陽性(どちらの検査だったか忘れた)となっている患者さんの採血をする際、誤って院内で針刺し事故が発生。針刺しがあった職員はB型肝炎のワクチンは接種済で免疫もある。すぐに行うことは?

HIV患者さんの針刺しはなるべく早期に抗HIV薬の内服をする

 

・HOCM患者の禁忌薬剤を選ぶ問題

 

・リウマチで治療している方、皮疹があり受診。ステロイドとインフリキシマブを使用している

帯状疱疹

 

MAC症について正しいものを選べ

→土中とかにいる、再発良くする、などを選ぶ

 

・遺伝性球状赤血球症ある小学生。脾摘の既往あり。発熱・ショックバイタル。対応についての問題。

①初期輸液は?→晶質液を選ぶ

②抗菌薬は?

コメント:OPSIについての問題。まったく熱源を探す努力が問題文中でされていないため、めくらで抗菌薬を選ぶ他ないことが不満(指摘できないことも多いとのことだが、熱源検索の努力を伴わなう広域抗菌薬の使用、というのは違うのではないか)。脾摘後なので、莢膜のあるHib(BLNARも)と肺炎球菌(PRSPも)はしっかりカバーしたいところ。肺炎球菌のPRSPって基本的に髄膜炎以外で考慮する必要性はほぼないはず。ショックで侵襲性肺炎球菌感染症まで疑っているのであればPRSPによる髄膜炎までのカバーが必須と思われ、VCMが含まれていない選択肢は切った。BLNARのカバーについては第三世代セファロスポリンなら良いのではないかと思ったが、CAZとCTMが両方あったため迷った。より広域に緑膿菌までカバーとしてCAZにしてみたが自信はあまりない。

 

・女性の経口避妊薬を処方する際に禁忌となるものはどれか?

乳がん、喫煙などの選択肢。乳がんを選んだ。喫煙もダメなのではと思ったが

 

・抗PD-1抗体で治療中の患者→CTが出てくる

薬剤性の肺炎を選べばOK

 

・血液腫瘍の問題。病歴と検査所見が書いてある。L/Dで色々な血球が増えているので、CMLと思われる。CMLの特徴を選ぶ。

 

・鼻出血で救急外来を受診

①初期対応は? ボスミンガーゼ、もう一つ選ぶ必要あり。そのほかの選択肢は硝酸銀で焼灼などがあり、それを選んだ(やったことないですが……)

②今後の指導として正しいもの:鼻出血をしたらすぐに病院受診、鼻翼を抑える、などの選択肢あり

 

不眠症と思われる症例の提示。(なぜかうつ病適応障害のスクリーニングの問診はされない)

①最初に処方する薬剤は? オレキシンRA、ベンゾ、非ベンゾなどの選択肢

②その後、治らないため再診。どうやら寝ていると脚に違和感があり、動かすと改善するらしい。血液検査ではMCVが低値

→鉄欠乏性貧血+ムズムズ脚症候群

 

MAC症だかCOPDがあり最近だんだん苦しくなってきた。呼吸器内科を受診しているが、そちらは悪くないとのこと。歩くのも大変とかそんな症状もあった気がする。血液ガス所見を選べ。

→肺が悪くないのであれば、神経・筋肉疾患で2型呼吸不全で苦しいのだろう。慢性経過で代謝性に代償されている2型呼吸不全の所見を選ぶ。ウォークインで来る2型呼吸不全はALS、重症筋無力症を考える。(稀:ポンぺ病、ネマリンミオパチー)。GBSもあり得るか。しかし、鑑別疾患は訊いてくれなかったなかった。勉強したのに……。

 

・2週間前から食思不振があり、脱水がありそうな所見もある。補液はどれか?

→慢性経過であれば急激には補正したくない。また、脱水があるならSIADHではない(だから生食で補正していたら却って悪化してしまうみたいなことはない)と思われ、生理食塩水でまったり補正を選んだ。

 

DKAと思われる症例の提示。pH 7.1くらい。Kは高めだったと思う。とりあえず生理食塩水をどかどかいれているところ。次に行う治療として不適切なもの。

→メイロンを選んだ。pH 6.9未満でないとメイロンの適応はなかったはず。

 

・重症急性膵炎で改善傾向(48時間以上経過してしまっているが)腹痛もない。CTが提示される。APFCはあった気がする。脾動脈瘤などない。次にやること

→経腸栄養の開始を選んだ。ガイドラン的には48時間以内ではなかったか

 

・肋骨らへんを痛がるおじさん、体動時に痛み、皮疹なし、外傷歴なし、レントゲン問題なさそうだが痛みの感じからして肋骨骨折否定できないし、一度整形外科に行ってみて、とお伝えした。しかし整形外科的には違うといって再度内科に戻された。どうやらピンポイントに圧痛のある部位が背面にありそう。写真で痛みの範囲をマークした図がある。

→おそらくACNESの背中バージョンみたいな病態だろうと想像できれば解答できる。他にベルンハルト・ロス症候群という大腿部の表面の皮神経の絞扼して痛みがでる疾患などもあるよね

 

・胆石性胆管炎の症例が提示(CTとともに)→ERCP選ぶだけ

 

・急性細菌性前立腺炎の治療を選ぶ問題

コメント:尿路感染症という時に前立腺の触診や結石性腎盂腎炎の除外を行うことが大切みたいな問題にしてくれたらよかったのになと思った。

 

・粉ものをたべてからアナフィラキシー

→ダニだろう。初期対応を問う。アドレナリン0.3 大腿外側筋注、ルート確保してステロイドとかふつうのことができればOK。β-B内服していて効かないみたいな問題ではなかった。もう一度うってみて、さらに0.5に増やしてみて、それでダメならボスミン持続やグルカゴン考慮

 

・すし屋で窒息したおじさん→ハイムリッヒ法をえらぶ

・やっていたがCPAとなったかもしれない反応もなくなった→まず脈の確認をした。口腔内に手をいれて盲目的に除去というのもあったが、うーん。CPAになっていればかまれたり抵抗されないから同時にやっても良いのかな? 盲目的にかきだすの何となく選びにくい。実際に出会ったらやってしまうかもだけど。

 

・COVID流行中でベッドきつきつ。入院患者が離床した瞬間にショックになった。対応は?→常識的な医学とは関係ない問題だった

コメント:ふつうにPTEの対応について問わなくてよいのか? ヘパリン5000単位ワンショット、ショックがあれば循環作動薬しつつ転院搬送どうするか、とか

 

・ちんちんから膿がでる。風俗大好きなおっさん。

→淋菌を選ぶ。

 

・高血圧初診、特に合併症はない。最初の内服何にする? 不適切なものを選べ

→βーbにした。コメント:DM腎症あればRAS阻害薬、骨粗しょう症や夜間の頻尿があればトリクロルメチアジドにしている。

 

・おかあさんへの対応

①あかちゃん育てている時の離乳食についてコメントする

②妊娠中に高血圧の指摘あり。つかえない薬を選べ

ヒドララジン、ラベタロール、メチルドパ、CCB

CCBは乳幼児を1錠で倒す薬剤だからダメなのでは。ラベタロールはFCCSとかで良く出てくるけれど使ったことないから実は日本で使えないとかある?

 

・高齢者の難聴の特徴

→高音が障害されるをしっていれば解ける

 

自閉症っぽい子供の特徴

→アイコンタクトがとか選ぶ

 

・AMI→PCI後の人

1週間後にリハビリしていたら突然ショック、何が起きた?

→乳頭筋断裂を選んだ。心破裂とか他のは即死しそうだった。(oozing raptureなら大丈夫なのかもしれないが、全収縮期心雑音がーみたいな記載もあったので)

 

・高安動脈炎の所見

→ARをえらぶ。上行大動脈に病変がくると起こる。

 

・PMRの症例と思われる、CRPだけ高い。所見であうものを選べ

血沈↑をえらぶだけ。もう少しseronegative RAとの鑑別を考えさせる問題にしてほしかった。臨床していると全然何も考えずPMRとして治療されているケースが多くてモヤモヤする

 

胃潰瘍・黒色便がある。ショックではない。内視鏡所見が提示→露出血管ありそう? 白色の潰瘍底だったと思う→クリッピングを選ぶ

 

・PPEの着脱の順番

 

・EBVの問題

・めちゃくちゃ熱い温度でシーツ洗うのは?

→ヒゼンダニ

 

・IMの問題は2問あったが典型例をみて、所見えらぶだけ

老健の特徴→ふつうはずっといる施設ではない、を選んだ

・子供からマイコがうつった、オグサワだされたけれど治らない

→非定型に効果のある抗菌薬を選ぶ

・寝たきり認知症意思疎通不能高齢者、SpO2低下で救急陽性、左側腹部痛がありそう、CRP 3で他はあまり異常がない、preshockに見えるバイタル。対応は

→帰宅、入院してABxなど

白内障の所見を選ぶ

・失神で受診。完全房室ブロックと思われる症例。対応は?

→PMI

・二次性徴について

→順番とかしっていれば解ける

 

 

 

 

 

 

2022年総合診療科専門医試験再現AM

2022/9/18 専門医試験が行われた

過去問などもなく、あまり対策らしい対策はできず

思い出せた問題やコメントを以下に

 

・総合診療医とは~みたいな提言の内容を答えさせる問題

→意味の通りがしっくりくるやつを選んだ

 午後も1問目も同様の問題があった

 

・低Naで具合の悪い高齢者内服を見るとSSRI

SSRIでSIADHになることがあると知っていればOK

 

・メタボの基準

→覚えにくいが、ウエストだけ知っていれば解けた

 

・学校健診の内容を問う

→脊柱側弯は身体診察で行う、心電図は毎年ではないはず、など

 

・対策型がん検診の内容

→選択肢は20歳以上女性の2年に1回頸がん検診、40歳以上で便潜血、50歳以上でPSA、胃透視など。PSAは健診ではやらないのでは?

 

・喘息があり、しびれが出てきて色々L/Dが示されEGPAと思われる症例の提示。見られないものを選べ。

→紅斑を選んだ(紫斑が典型的だし、紅斑は分からん)、他は副鼻腔炎あったっけかと迷った

 

・遷延性咳嗽(だったと思う)で、もともと風邪をひいた後に咳が長引きやすい。数年前からエナラプリルを内服している。最近また咳嗽が数週間続いて受診。朝方に悪い。喘鳴はない。肺機能検査結果:VCは問題なし、1秒率が69%。喫煙歴の記載はない。

→咳喘息、喘息、薬剤性、GERDが選択肢にあった。一秒率が下がっているなら喘息で良いだろうと思った。

 

・在宅看取りで死亡診断書を発行して良い条件

→24時間以内の診察あり(なし)・死亡後の診察あり(なし)などの選択肢あり。

 

・突然の目が見えないで受診、眼底を見ると火炎状出血あり、疾患名は?

→CRVOだったと思うが、国家試験以来でCRAOだったがCRVOだったか分からず多分間違えた。

 

・家族が面倒を見ている寝たきりに近い高齢者、診察すると褥瘡を発見。仙骨部にびらんと発赤あり、膝のあたりには発赤のみだが圧迫で消退しない。ぶよぶよはしていない。感染徴候はない。黒色壊死もない。

①対応は?

→ハイドロなんちゃら(傷パワーパッド、デュオアクティブETみたいな)を仙骨部に塗布、膝はフィルム保護を選んだ。

②その後改善したが家族への指示は?

→除圧に気を付けてもらう

 

咽頭炎で受診した30代女性。尿蛋白と尿潜血がしっかり陽性。話をきくと健診で以前から言われているが無症状のため放置していた。腎機能はいまのところ下がっていなさそう。

→IgA腎症だろうか? 追加する検査や対応を問う(PSAGNっぽい選択肢があったが、時間経過的にもPSAGNではないだろう。)

 

・10代後半の女性、長引く発熱、倦怠感、その他も色々症状はあった。CRPは陰性。補体低値。TSH高値。

→SLE+甲状腺機能低下症だろう。選択肢は忘れたが、SLEの所見を答えるだけでOK

 

・60代女性。姉がリウマチで生物学的製剤を利用中。朝のこわばりなし。関節の痛みはなし。咳なし。呼吸困難なし。皮疹なし。嘔気嘔吐なし。腹痛なし。倦怠感なし。手指の関節の変形が気になって、受診。「姉が良い治療をしているようなのでリウマチならそういう治療もしてほしい」と言っている。抗CCP抗体は陰性、RF陰性、CRPや血沈も異常がない。手のレントゲン写真と、手の写真(へバーデン結節DIP関節の変形)

①「姉が良い治療を~」という部分は何か

→選択肢はラポール、解釈モデル、など 解釈モデルでしょ

②咳なし、呼吸困難なし、皮疹なし、腹痛なし、……みたいに全体的に聴取するものは?

→ROS、SOAP、などの選択肢 ROS

③手のレントゲンの所見見られないものを選べ

→関節裂隙狭小化、軟骨下骨の硬化、骨びらん、など

普通に考えて、炎症反応もなく関節もseronegative RAってことはないだろう、レントゲンは良く分からないが、手の写真は明らかなへバーデン結節。RAの所見の骨びらんを選ぶ

 

誤嚥性肺炎で具合が悪い施設入所中のADL全介助の患者、今後の治療について正しいのは

→DNARを取得する、急変時の対応は家族の希望を確認する、胃ろうの増設を提案する、口腔ケアは実施しない、終末期かどうか判断する、などの選択肢。家族希望ではなく本人の意思推定だろう、いきなり胃瘻は増設しない。2017年か2018年の肺炎診療ガイドラインからNHCAPを見たら終末期かどうかを判断するという文言が入っているのでそれがこたえ。

 

・高血圧、めまい症状、うつ病などがある後期高齢者。そろそろ通院が大変になってきたので近くのクリニックにまとめたいとの希望が患者からきかれて他院より紹介されて受診。

①めまいの原因となりにくい薬剤を選べ→降圧薬、眠剤などが提示。チアトンを選んだ。

②めまいの原因として視力の低下の影響もありそうだった、白内障が原因と思われる、白内障で見られる所見を選べ→眼圧が触診で高い、ペンライトで脇から照らした時に虹彩が盛り上がって反対に影ができる所見、など緑内障の所見が並び一つだけ白内障の所見が提示される。

③これらの介入を行ったが、なかなかめまいが良くならない。適切な対応は?

→前庭リハビリを選んだ、他の選択肢忘れました

 

・難聴、高血圧、DMなどがある後期高齢者、歩行させてみると速度が遅くフレイルがありそう。難聴についての問題。

①加齢による難聴の所見を選べ:低音が障害、リンネ試験、ウェーバー試験、補充現象の有無など。→障害されるのは高音、リンネやウェーバーは正常あたりで解ける。

①対応として不適切なものはどれか。→大声で話すようにと家族に言う、補聴器の使用、目の高さを合わせて会話する、など。大声で話すっていいの? 大声で話すけれど補聴器とかが優先されるのではと思って消去法でこれにした。目線を合わせるとかは難聴とは関係なさそうなんんだけど……。

 

・年齢は忘れたが、ネフローゼの症状で受診した患者。PAS染色が示されている。疾患について正しいものを選べ。

→選択肢が足突起消失、セレクティビティインデックスが高い、ステロイド反応性が良い、などのMCNSの所見が並び一つだけ仲間外れがあったのでそれを選ぶ問題。病理は分からなくても解けるのではないか。

 

・肥満と未治療T2DMがある患者、尿ケトン1+、尿アルブミン/尿Cre上昇あり、eGFR低下なし。BP 135/80始める治療として適切なものを選べ

→選択肢:エナラプリル、バイアスピリン、DPP4i、わすれた

つっこみどころが多い。尿ケトン陽性はスルー? インスリンの絶対適応では? 問題的には腎症があるから糸球体ろ過圧が下がるACEIだろうけれどもやる。それ急がないでしょ。院内で血圧高いだけかもしれないし。

 

産業医の仕事でないものを選べ→人事権

・学校医の仕事を選べ→分からなかった

・尿路感染症でショック

①SSCGの内容を問う:補液Bolus 30ml/kg、血液培養を採取、MAP 65以上、乳酸2mmol/l以下など

②適切な輸液をしても血圧が上がらない、BW 60kgの方。適切な昇圧の方法を選べ。

→3mg/50mlに希釈(50kgで5ml/hrで0.1γのはず)して5ml/hrで開始を選んだ

グラム染色を行った→GNRを選ぶ

 

前立腺のスコア(IPSS?)に含まれないものを選べ

 

・タバコのとけた水を飲んで意識障害の小児

①対応:挿管、胃洗浄、小児科の応援を呼ぶ、など

②改善後の親御さんへのアドバイス→たばこを近くに置くなとか

 

ダウン症について:生命予後、合併症で多いもの、頻度

・妊娠中に肺炎になった。使ってはいけない薬を選べ

・薬剤性の肺炎の原因になるもの→MTX、小柴胡湯、イマチニブ

・ショックではない後期高齢者の尿路感染症で不要な検査を選べ

→心エコー、腹部エコー、尿培養、血液培養

 心エコーを選んだけどすることも多いよね。腹部エコーは結石のじょがいに必要だろう。

・結節性多発動脈炎の病歴・病理と所見がでて診断するだけの問題。

・初診の甲状腺機能亢進症の対応。頻脈で心不全がある。

→まずβーBだと思ったが、抗甲状腺薬の使い方について選ばせる問題。チウラジールのドーズを知らないといけないらしい。

・ASで心不全のADL自立高齢者。sBP 120程度、圧格差は60mmHg、対応を選べ:TAVI、開胸して手術、利尿薬などの選択肢。TAVIでいいの? 良く分からない

・Δ波のあるECGを持っていた中学生に対して→PSVTが起こるを選ぶ

・EF30%未満の30代男性、拡張型心筋症? 長期予後を延伸する薬を選ぶ→βーB

 

・若い人の変な肺炎。乱交パーティーの既往ある。PCP疑い。

①疾患活動性の指標を選べ

②疾患活動性に指標になる疾患:カポジとかそういうやつを選ばせる

 

・若年女性の咽頭炎で耳鼻科で抗菌薬投与していたが改善しない。HIV抗体抗原は陰性、梅毒の検査(どっちだったか忘れた)が陽性、EBVやCMVはIgM陰性。CDトキシン・抗原は??(ここは問題のタイプミスがあったから多分不適切問題になる)

→再検査するべき検査はあるか? 分からない。梅毒あるなら、HIVもあとで+になるかもしれないから再検しようってことでOK?

 

・小児で口腔内におもちゃをくわえて転倒して出血、とまらないのでコンサルト、とPT-INR少し延長、血小板は問題なし。家族歴なし。対応で不要なものを選べ

選択肢;フォンビルブランド因子測定、口腔内の傷を確認、クロスミキシングテスト、凝固の再測定

→家族歴なしだし、そもそも凝固の異常っぽいからフォンビルブランド因子は血小板機能の問題だから関係ないのでは?

 

・7歳で黄疸

→Alagille症候群、先天性胆道閉鎖、など選択肢

 

・一か月前から歩行困難。転倒して悪化。しびれもある。腱反射は亢進。

①原因は?

→上位モーターニューロン障害かつ感覚も障害されているものを選べと読み替える。OPLLを選んだ。そのほかの選択肢はALS(感覚は侵されない)血管炎、多発神経炎の疾患

②次の検査

→頸部の画像検査

 

・主治医意見書の項目について

低血糖で搬送されて原因となりやすい薬剤→SUとインスリン

・訪問診療でいっている高齢者が左の麻痺で相談の電話、朝から一時間経過みたが治らないという。対応は?→救急車をよべという。

・本人・家族希望で施設看取り方針で徐々に老衰的に具合が悪い人。そろそろ本当になくなりそうだ。対応は?

訪問看護ステーションに連絡を入れる。病院に送る。など。常識で解ける。

。BPHの患者。使用してはいけない薬は?

→PLとLAMA

・ピュアな気管支喘息使わないものは

→LAMAを選んだ

便潜血陽性でCS画像一発問題

→側方発育型大腸腫瘍を知っていれば解ける

・肝膿瘍の画像が出て肝膿瘍について聞かれる

→選択肢:エコーでモザイク、MRI所見、医原性はへっているか?など

・貧血で紹介受診、若年女性、小球性(MCV記載なく自分で計算)、他の系統は異常なし

→鉄欠乏性貧血の所見えお選ぶだけ

・授乳してはいけない疾患

HTLVB型肝炎、COVIDなど

・RBDと幻視で受診した方、見られる所見

→DLBの所見を選ぶ、SPECT所見しっていればとける

・NAFLDの特徴ただしもの

→C型肝硬変より癌リスク高い、ほかの悪性腫瘍のリスクもある、など。NASH肝硬変とか肝硬変同士ならまだしも、NAFLDというくくりならそこまで癌リスクたかくないのでは、と思った。

 

 

 

理研ビタミン

・新規購入銘柄

  • 理研ビタミン:食品原材料、改良剤の企業
  • 一言コメント 無成長フェアバリュー、100株ならあり、中国事業売却でむしろ利益↑あれば割安

〇最近の特殊要因

不適切会計問題があった中国子会社の青島福生食品の譲渡で特別利益110億円程度あり。

〇財務

換金容易な資産価値 580億円 負債すべて 360億円→資産価値 120億円

昨年度比較で負債が230億円減少している

内訳をみると、短期借入金が200億円減少してほぼこれが要因のようだ

バランスシートを経時的にみると、株主資本は500億円程度で横ばい

黒字企業で配当性向がそんなに高くないなら、積みあがっていくのが普通なのでは?

〇業績/CF

10年のP/LやCFを見た限りでは無成長企業と思われる

売上は700億円程度、営業利益は50億円程度

営業CF 60億円/年程度 投資CF 30億円/年程度

FCF 30億円出せるならβ=1で割引率7%としても事業価値430億円(実際には負債があるからもう少し高いのだろう)程度だろう

海外事業は赤字体質だったので売却でむしろ業績改善あるのでは?

〇株主還元

配当性向は30%程度と余力あり

純資産配当率を見ると、徐々に増加傾向(10年で1.5→3%程度)

優待あり、自社製品の優待で廃止されにくいと思われる

配当46円+優待1000円分/100株なら1600円で買うと3.5%とまずまず

定量評価:企業価値 550億円

自己株式が800万株程度と多い

これらを含んでいないと思われる平均期中株式数3280万株として現在の株価1600円をかけて、524億円程度なので現状の株価は無成長フェアバリュー

〇定性評価

ドレッシング事業:キューピー、ピエトロと単純な指標の比較では割安

いずれも無成長界隈だろうから(違ったら教えてください)、だったら株主への還元がより良い企業が良いかな。

〇コメント

食品原材料と言うとすでに太陽化学を保有している。敢えてフェアバリューかな、程度のこちらを購入する理由はあまりない。特に安くないし。取引先の持株会の大量保有の変更報告書(※1)を見かけたのが調べてみたきっかけ。値上げのニュースもあった。(※2)少なくとも厳しめの定量評価で割高ではないこと、値上げで利益上振れはあり得ること、100株保有なら優待もあるし悪くないかなと思えた。

自動車サスペンション テイン とKYB

自動車関連

〇はじめに

 自動車部品関連銘柄を覗いていた。もとより不人気業種であり、指標的に極めて割安な銘柄がゴロゴロと市場のすみっこに打ち棄てられている様を見て興奮しないバリュー投資家は少ないのではないか。一般に景気敏感性の高い自動車業界で指標的に安いのもやむなし、しかもその下請けで、堀が浅く、価格交渉力に乏しく、何ならEVの普及とともに不要になってしまうかもしれない事業もあるだろう。誰もが投資を躊躇する銘柄が好きだ、人と同じことをして勝てるのは安定した入金力と無限の忍耐力・寿命のあるインデックス投資家だけだと思っている。Twitterで見かけて気になっていた銘柄をざっと調べていく。

 個人的な意見だが、①割安なものをみつけて②割安な理由を想定して(これは市場の空気感で、例えば円安が逆風な銘柄なら今ならバチクソ売られるし、原油高が逆風になる企業も売られるし、直近の決算が悪いものも売られるし、など。割安なものには割安なりの理由がある)⓷解除可能性を考える(解除されないとしても我慢できるスパンを考える、解除可能されるシナリオを考える、シナリオが想定から外れたら売る。また、なぜ自分だけが解除可能性に気が付いているのか? を説明できるか)だけである。割安な企業は実際多いし、そんなことはみんな気が付いている。問題はなぜ安いまま放置されているのか、 なぜあなただけが安いことに気が付いて、そしていつか上がる銘柄を購入できると思うのか? である。僕は割高な銘柄を自分よりバカに買ってもらうことを期待する空中戦のようなトレードはしたくない。リターンも大きいけれどリスクも大きいからね。

 

〇KYB

自動車・バイクのショックアブソーバーや油圧機器の企業。2019年に免震耐震ダンパーの不正問題で大赤字を出した。ただでさえ株式市場で不人気そうな業種なのに不人気さに拍車がかかった銘柄。指標的には激安そのもので、MIX係数が2を切っている。

営業CF 200億円程度、投資CF150億円程度でここ5-6年程度均すとFCFは50億円/年程度。投資はそれなりの額が必要のようだが、かといって成長しているわけではない。景気敏感性が高いのか(ま、車関係だもんね)年度によってばらつきが大きい。)

自己資本のつみあがり不正があった2018年までは順調だったが、そこをピークに一旦急激に減少→回復途上。換金容易な資産は1600億円(現金・売上債権・その他金融資産)程度で、負債すべてで2700億円。有利子負債多め(その他金融負債が何を指しているのか不明だが、それと借入金を合わせて1200億円程度)で財務はあまり良くない印象だが、2021/3と比較すると固定負債のうち社債・借入金が200億円程度減っていて改善傾向。不正問題後に業績や財務が改善途上という状況に見える。

無成長のフェアバリューは、50億円に割引率7%として、事業価値714億円、資産価値を調整してマイナスなので個人的にはあまり投資対象にならない。PLでみるともう少し事業価値評価してもよさそうだけど(営業利益300億円程度なので)、FCF 50億円/年程度と考えると厳しい。

 

〇テイン

 サスペンション関連と言えば次はここ。自動車部品というよりここは改造車の車高調整用。指標的には割安水準でPER 6 PBR 0.86程度。業績は安定成長で株価も↑だったが、直近の決算で「あれ、ここ無成長企業なんか?」懸念で売られているという解釈。2019年から営業利益(百万)363→566→951→920)で、成長期待していた人々はヤレヤレ売りをするだろう。ROA 15 ROE 17程度で指標的に割安な企業にしては利益率も高い。割安なのに事業価値が高そうで、割安な理由が分かっていて(成長企業ではないのだろうという狼狽・落胆)、イヤイヤここ成長企業なんでという確信が持てるならばまたとないエントリーポイントになりそう。

 割安に見えるが、一応CFを確認する。

 最近の営業CF(単位億円) 7(2019)→ 8(2020)→ 10(2021)→ 3.6(2022)と減っているのが気になるところ。投資CF(単位億円)2.8→2.6→ 5程度だが、設備投資の内容は決算書を読んでも不明。投資したのはわかるがどのくらいのFCFが創出できるのかも同様に不明。2022の営業CF↓は法人税支払いが大幅増加(4.8億)していたり為替差益(1.6億)を引いたりなどの要因もあるので、EBITDAで見ればほぼ13億円で横ばい。投資2-3億円/年に落ち着いたとして営業CF去年と同じくらいの 10億円程度稼いで、FCF 7億円出せるなら、無成長で事業価値100億円程度だし、資産価値-8億円調整しても時価総額50億円程度なのはこの想定であればかなり割安。問題はこの想定があっているかどうかで、ここが一番難しい。気になる点としては、最近投資かさんでいる割に営業CFやEBITDAの増加につながっていない点なので、この理由が一時的で解除可能なのかどうかだと思っている。

勉強メモ:Cryptogenic Organizing Pneumonia

 5万年ぶりの更新。近況、J-oslerとJ-goalというまるで臨床能力の向上に寄与しない事務作業に追われている。恋活が終わって婚活に移行してぼちぼち結婚か、というところまで来ている。挨拶イベント消化済。専門医関連の書類提出に追われていると伝えたのだが、なぜか今週に面談が入った。指導医氏は私につくばに行くことを期待しているようだ。ライフイベント発生中なので今後の予定は決まらない。

 散々こき下ろしておきながらも、J-oslerの病歴要約を作る作業では調べものをするために元来自分には好奇心があって知識を収集することが好きだったことを思い出すという効果はあった。自分は知識ベースの何かが好きなのだと思う。

 不平不満たらたらと指摘されている私の現状の病棟業務の内訳。80%が老衰対応(誤嚥性肺炎、尿路感染、ERCPしない結石性胆管炎や胆石性膵炎、褥瘡感染、心不全や腎不全といった慢性臓器障害の増悪・電解質異常など、本資質的には老衰の疾患群)、5%程度それぞれ、①アル中関連②その他のメンタル(精神発達遅滞やうつ病や不安神経症認知症などの精神疾患をベースにした身体症状症で精神科的にも内科的にも問題ないとされるが自宅で生活できないと執拗に訴える人々)③ふつうの人の腎盂腎炎や肺炎④本当にそのほか(内科疾患ではないが比較的ベースの状態が良いもの、脳出血ラクナ梗塞)これらは大体流してできてしまうので、内科疾患のスキルは上がらない。

 家庭医療のスキルとされるものは手技でも知識でもないので自分の好奇心とマッチしなかった。家庭医療に向いていないというより、知識や手技よりも、家庭医療的スキルを重んじるところが自分にとって向いていないのだと思われる。家庭医療の領域に属することで自分に興味を持てるの範疇はあるが、そこを中途半端にしつつ日々の仕事をこなしている感覚が前に進んでいない焦燥感として表れている。

 愚痴はこのくらいで勉強ネタ。肺炎患者は多いが、治らない肺炎で考えるものとして、結核(安易なキノロン使用で見逃されていないか等)、肺がんなどなどあるが、器質化肺炎だろうと思われるものにも偶に遭遇する。器質化肺炎はイマイチつかみどころがなくて、癌や心不全結核で肺野に陰影があるわけではなく、間質性肺炎というわけでもない。抗菌薬は奏功しなくて、ずっと炎症反応が上昇している"何か"みたいな感じである。当院はステロイド使用閾値が非常に低く、そのために引継ぎ患者で苦労することが度々あるのだが(なぜPMRの診断になっているのか不明で多関節痛にステロイド、不明熱に対して安易に感染症を否定したこととしてステロイドを開始、誤嚥性肺炎になぜかかぶっているステロイド)、反面教師と思っているので、きっとステロイドの奏功する病変だと思いつつ使用する閾値が上がってしまう。つい最近NEJMに特発性器質化肺炎(COP)のレビューが載っていた。

 しかし読んでみてもぱっとしない。病理についてこまごましたことが載っているが、そんなの興味ないし、私が大抵気になるのは目の前のその良く分からない浸潤影のあって抗菌薬に反応しない肺炎患者に勝手にステロイド入れたら非常識かどうかである。

 ということで診断部分についてみてみるも臨床検査結果は非特異的ですとしか書かれていない。赤沈、CRP値、白血球数などの炎症マーカーは頻繁に上昇するが、特異的なマーカーもないし。 膠原病とかの数週間から数ヶ月前に発症することがあるようで注意とかぱっとしない。CT所見も非特異的。非特異的な所見が多くて除外診断なので、感染症好酸球性肺炎、肺胞出血などの他の疾患との鑑別で気管支肺胞洗浄液 (BAL)検体の分析が推奨。BAL検体の細胞分析では、好中球や好酸球数の増加を伴うリンパ球性肺胞炎を示すことが多いとのこと。へえ?? リンフォサイティックのあるべおらー炎なのに好中球と好酸球の増加とは(とは?)自分でやらないから知ってる必要もなさそう。

 さて、除外診断なので、鑑別疾患が大切だろうということで。COPの鑑別診断には、臨床的・放射線学的に類似した特徴を持つ幅広い疾患あり(そらそうよね)。COPの最も重要なミミックは市中肺炎。多くの場合、抗生物質治療に対する反応の欠如でCOPが想起される。他に放射線検査で変動する?(fluctuating)多巣性の実質のconsolidationを見た時の鑑別について、過敏性肺炎(既知の病因物質への曝露)、好酸球性肺炎(血中または肺胞好酸球濃度の上昇)、肺胞出血(喀血)、血管炎(ANCAの存在)。肺リンパ腫および浸潤性粘液性腺癌は、COP と同様の放射線学的外観を示すことがある(気管支造影による斑状、結節状の圧密部位がある)。器質化肺炎と非特異的間質性肺炎を同時に、または連続して発症した場合は、根本的な原因(膠原病、抗シンテターゼ症候群、過敏性肺炎、薬剤毒性など)を検索する必要がある。とのことで、スクリーニングでどこまでとるかは難しいなと思った。認知症高齢者で気管支鏡の適応もないだろうみたいなケースなら自分のところで見るかもしれないが、いずれにせよ呼吸器内科外来に外勤医が来てくれているのであれば、緊急性もないし、一度専門医の外来にかけてからステロイド入れたくなってしまうんだけど、私の感性が変なのか。

Cryptogenic Organizing Pneumonia (nejm.org)

雨天、日直

 休日になると天気がすぐれない。雨とわかっている日に早起きして紅葉を見に山に行くのも気が進まない。平日は気持ちいい秋晴れを病院の窓から眺めて誰のためになっているのか分からない仕事をしている。

 後期研修医になってからも病院を転々としている。今は4つめの病院で、家庭医療専門医に必要な小病院での研修を兼ねて仕事をしている。2020年4月に病院家庭医という本が出版された。患者のcommon diseaseへの一般的な対応をする小病院のセッティングで仕事をする人々という感じだと思う。家庭医・プライマリケア医などというと、診療所でかかりつけ医をやっている人をイメージしがちだけれど、実際のところ病院家庭医って結構いるよね、ということで作られた書籍らしい。

 ただ、小病院でかかりつけ医として勤務しているのは多くの場合(開業医と同様に)一線を退いた中年以降の医師が多い印象で、大抵は自身が所謂病院家庭医であるという自覚はないだろうし、体系的にプライマリケアを学ぶ機会に恵まれなかった人々で、求められるがままに何となく業務をこなしているのだろうし、またそこに専門性があることなど考えたこともなさそうである。

 実際に私たちが育成される大学病院でもそのあたりの領域の講義を受けた機会はないし、診療所研修をした記憶もない。大学病院の医局に所属している人しか接することはあまりないし、開業医は教授の変わったタイミングとかで後腐れなく脱医局した専門医が何となくやっているくらいの印象しかなかった。

 正常な身体の生理機能を学習し、その一部が破綻したことによる病態生理を知って、その解除方法を勉強するというのが学生時代の授業である。これはかなり自然な流れのようであるが、我々のその後の仕事がその解除可能な原因を解除することにあるというのが暗黙の了解であるために、必然的にここでは「何らかの解除可能な原因をもつ疾患」の学習が重要視されていることは実際に勤務した後にならないとなかなか意識されないように思う。

 実際のところ、3次救急病院にいてもやってくるのは(超)高齢者が多い。救急外来で限界まで具合の悪くなっている超高齢者において解除可能な病態なんてほとんど存在していない。(もちろん誤嚥の原因が過剰に盛られた眠剤であったり、心不全の増悪の原因が認知症独居→怠薬だったりすれば調整のやりようがあるかもしれない。)ただ、多くに場合に超高齢者であれば本当に必要なのは蘇生よりそれ以前の外来で行われるべきだったACPだ。原因は加齢を含む様々なこれまでの生活のリスク因子の積み重ねの結果でしかないことが多く、その場でできることは看取りに向けたソフトランディングについて考えることだけで、手技に喜びを感じられるうちくらいしかやりがいを見つけられなくなってしまう。

 学年が上がるにつれて、救急外来と病棟の往復から、外来のセッティングが増えていくことは自分にとっては良いことだった。救急外来で家族にとっては重大だけれど我々にとっては何の新鮮味もなければ何の未来もない認知症の終末期に飯が食えない時にどうするのかといった話を繰り返したり、病棟で何のために生きているのか分からないミイラみたいな体型のCVC-TPNで生き続け時に喀痰におぼれて定期的に発熱する高齢者を診療したりすることにはほとんど意義を感じられないし、むしろ社会悪であるとすら思っている。誰かがやらなくてはいけないから、やるほかないけれど、誰の幸せにもならない仕事に国のお金と若い地方の労働力をじゃぶじゃぶ浪費しているという確信があった、今も多少はある。

 結局のところ、それらは外来マネジメントの失敗例がメインであったからだと思う。かかりつけ病院でありながら、カルテにサマリーがない。認知症があるのに食事がとれない時に対応について一度も考える場を設定していない。90代になっても寝たきりでも、どこで亡くなりたいのかといった話に触れられていない。そういった哀れな者たちばかりを見る機会が多いからだ。

 

 解除可能な原因がないこと、根本的な解決が図れないことよりも診療する側にとっての苦痛というのは、できたはずだったことができなかった状態で放置されてるという認識にある。

 今日は日直なので、雨だけれどもどうせ外出もできないので気にならない。雨であることを嘆いても天気は変わらないので、晴れの日のうちに有給をとることについて考えるべきなのだ。そういえば先日、ようやく晴れの日曜日の休日となったため、紅葉を見に出かけた。たまにはお出かけしないと、心がふさぎ込んでしまう。

骨粗しょう症診療:薬物治療

 年単位で診療ができる定期外来を持つことができるようになった。他の人からの引継ぎ患者もいること、電子カルテ導入が最近であること、心電図やエコー検査所見は電子カルテ端末からいまだに参照できないことなどから過去の経過をまとめることに難渋している。

 どうしても二次救急病院にいると入院診療の対象は超高齢者、アルコール依存症患者がメインになってしまう。健康に暮らしている人が病気になってもすぐに改善するので長らく入院していることはない(IEくらいでは?)。

 外来だとまた話はまた変わってくる。私の苦手意識が強いのはやはり骨粗しょう症診療。第一選択がBPであること、BP(ビスホスホネート)製剤のエビデンスが活性型ビタミンDとCa製剤の投与下での効果であること、数年はBP製剤を使うにしても永遠に使うわけにはいかないことなどを漠然と知っている。しかし、SERMはまだしもテリパラチド、抗RANKL抗体などについてはまったく分からない。フローチャートらしきものも出回っていない。私はここに至って骨粗しょう症診療をしろーとでも最低限できるためのアルゴリズムの作成の必要に迫られた。ざっくりまとめる。

 

主要なガイドラインはJIOS2015、NICE2011、SIGN2015、NOF2014、カナダのガイドラインなどなどあるようで数が多くて憂鬱な気持ちになる。

 

ちなみに、薬物療法で第一選択となっているのはBPだが、エビデンスが豊富でおすすめされているBPですら骨折の一次予防へのエビデンスはあまりない。結局大切なのは転倒予防としてベンゾジアゼピン系薬の減量中止であったり、フレイルへの介入であったり、病棟でのせん妄対策であったりするのかもしれないという気持ちになった。まあ、そうは言ってもね……。

 

・介入の対象

目の前の患者に治療を行うべきかについて脆弱性骨折の既往、ステロイドの全身投与(>7.5mh/day)があれば治療対象として良いとされる。それ以外の外来にきた元気そうな人についての介入として、日本のガイドラインでスクリーニングの対象は示されていない。米国では65歳以上の女性でスクリーニング推奨。スクリーニングの方法として、FRAX(fracture risk assesment tool)や骨密度の測定がある。FRAXはネットでみることができる。骨密度測定はDXAで行う。DXAは腰椎・大腿骨近位部の骨密度を測定して性別ごとの若年成人の平均(YAM ; young adult mean)との比較で行う。注意点は圧迫骨折で実際よりも骨密度が高く測定されてしまうこと。YAM<70%で骨粗しょう症として治療適応。FRAXは日本のガイドラインでは骨折リスク15%/10年以上で治療適応。

https://www.sheffield.ac.uk/FRAX/tool.aspx?country=3

・介入方法

BP製剤:第一選択、長期的に(3-6年)後に中断しても骨折リスク不変、非定型大腿骨骨折増加、MRONJリスク増加あるため3年程度で中止。MRONJ予防として歯科治療が必要なら先に実施しておく。そもそもBP製剤を骨折後早期に開始することで二次予防の効果が高まることもない。日本のガイドラインだと第一選択はアレンドロン酸とリセドロン酸。ベースの論文で活性型ビタミンDとCa補充されているので、これらを追加するか食事からの摂取を促したり、日光浴を勧めても良いかも。25-OH(D)血中濃度測定して<25であればBP製剤の効果がおちるためアルファカルシドール内服。

SERM:椎体骨折↓のエビデンスがある。他はない。第一選択ではないのでBP製剤中止後にスイッチするのはあり。

テリパラチド:二次予防での骨折予防のエビデンスあり。複数のRCTで椎体骨折・非椎体骨折いずれも減少。鎮痛効果もあり。よさそうだけど価格がネック。BP同様にCaと活性型ビタミンD投与中のエビデンスしかないので併用。高Ca血症なりやすいのでデータフォロー。BP製剤が使えない場合や使ってもダメな場合に使うのはあり。

デノスマブ:骨折の一次予防・二次予防にエビデンスあるがBPとの比較はなし。第一選択にならない。高価。やめると骨減少が急速に進むのではじめたらやめない。

 

・効果判定

DXA:どの程度の頻度で行うべきかという回答がとにかくざっくりしている。最小有意変化が期待される感覚で、という感じでそれがわかっているなら薬剤別に一覧にしてくれたらいいじゃないか。測定の誤差(再現性)で補正した有意差が骨量変化の検出限界で、これをLSC(least significant change : そのままだ!)などとかっこよく呼ぶ。

LSC=1.96×(√2)×変動係数(測定精度 腰椎正面で1-2%、大腿骨近位部で1-3%)

と表現されるらしい。このあたりの式の導出方法は知らない。生物統計に詳しい人にきいてくれ。BP製剤は5%前後/2-3年程度、テリパラチドはもう少し良いかもくらい。SEMはもう少し悪いかなくらい。であるので、腰椎正面で撮影しているなら、BP製剤内服であればLSC 2%程度なので年に1回程度は効果判定しても良いかな、となる。SERMなので2年に1回です、というのもなんだかなとなるし、まあ年1回で良いのでは。BPは最初の効果が大きいらしいので初回はもう少し間を狭めてもよさそう。椎体骨折も半年くらいからプラセボと有意差がつくので半年くらいで効果判定して良いのではないか。ただ、DXAで効果なさそうだから効果ないという話でもないようで、結局は骨代謝マーカーでの効果判定もしないわけにはいかない。

代謝マーカー:いろいろあって難しく感じる。日内変動が少なく腎機能の影響を受けにくいのはBAP(骨形成のマーカー)、P1NP(形成)、TRACP-5b(吸収)。選択する治療法別になに調べるのか決まっているが、きまっていなければ、これら3つとucOCあたりを計測で良いんじゃないかと思う。日内変動や腎機能の影響を受けやすいマーカーは使いにくいのでこの3つが無難のように思うし、ucOCはビタミンK補充の必要性を判定するために使用できる。ビタミンK単体での骨折予防効果のエビデンスないので、他剤治療中に効果イマイチでこれがさがっていたら補充というのはreasonableと思う。

ガイドライン上は以下のように治療の効果判定に活かすようにとされている。ビタミンDとかCaだけ内服しています、みたいな人の効果判定はこれらのマーカーではできない。効果判定をした時にあれ奏功していないのでは? となった時の鑑別についてもガイドラインに記載あり。

勿論病態を理解する上でエキスパートが重視するのはわかるんだけれども、ただじゃあ吸収が亢進しているからBPとか、形成が低下しているからテリパラチドとか、結局値段もかなり違うので、そういう話では現状ではないだろうと思ってしまう。そもそもテリパラチドは第一選択にならないわけで。

だから、もちろん骨吸収↑(TRACP-5b↑)でBP使うとよさそうだねというのがわかっても、骨形成マーカー↓からじゃあすぐにテリパラチド始めましょうか、というとそれも医療経済的に合理的ではない気がする。BPより優れているいかなる証拠もないはずなので。そうなると代謝マーカーの使い方はよくわからなくなってしまう。悩ましい。

f:id:butabiyori:20210409212001p:plain

代謝マーカーと効果判定

f:id:butabiyori:20210409212356p:plain

効果判定でイマイチだった時

 

 

★まとめ(わたしの思う楽でそれなりのクオリティのルーチン)

スクリーニング対象:

 65歳以上の女性

 男性は諸説あり、やらなくて良い~70歳以上まで

 リスクファクター次第であまりはっきりしたものなし

 

スクリーニング方法:

 FRAXとDXAを実施

 

介入の対象:

 DXAでYAM<70%

 FRAXで骨折リスク15%/10年以上

 脆弱性骨折の既往

 PSL 7.5mg/day以上内服

 

介入方法:

 歯科受診後にBP製剤開始

 ±活性型ビタミンD(25-OH(D)血中濃度<25で内服)

 ±Ca(食事摂取→ダメなら内服)

 BPの使用期間は3年程度。

 BPでダメならテリパラチドorデノスマブ+活性型ビタミンD±Ca

 BPなど使用後の選択肢としてはSERM、テリパラチド、デノスマブなど色々あってどれにするか微妙

 

効果判定:

 DXA BPで腰椎なら半年~1年くらいに一回 最初は半年くらい

 マーカー:BAP(骨形成)、P1NP(同左)、TRACP-5b(吸収)

  治療前と治療3-6か月でデータフォロー

  BPで開始して骨形成マーカー↓で治療変更することが合理的かどうか不明

  そのあたりはもう整形とかに一度コンサルしてよさそう