ぶたびより

酒を飲み、飯を食べ、文を書き、正解を生きたい

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

なってしまう話

「先生は外科になるんですか?」飲み会の翌朝、無心で処置のための回診車をきいこきいこ引っ張りながら病棟を歩いているとそう訊かれた。「いや、何だか総合診療医になるみたいですよ、わたし」「へえ」 最近受ける質問のほとんどは、「街コンってどうなんで…

街コン:地獄篇

introduction 街コンについては先日記事に書いた通りである。私は絶えず尿意の話をして、五苓散をビールとともに飲んで女性陣をドン引きさせた。帰り道、落ち葉の舞う駅から家までの7kmを歩きながらなぜ自分はこんなことをしているんだろうとひどく悲しい気…

君がウキウキしてるのは

どうしてもテンションの上がらない時がある。さすがに人前に出てずっと苦虫を噛み潰したような顔しているほど不躾ではないので、誰かと話していればなんとなく型通りにニコニコして、そのうち自分の表情に引きずられて気分が回復してくるのだが、誰にも会わ…

生活について

「20代半ばにしてすでに痛風とは、いったいどんな生活をしているんだい、君は」 忘年会シーズンが来た。一杯目を生ビールではなく、ハイボールを注文すると大抵「あれ生じゃないのかい」と訊かれる。「ええ、自分痛風もちなんですよ」と答えると冒頭の疑問文…

おむつの私と雲のむこうの神様

だんだんと日が短くなったことが、朝の寒さで6時ころに起きた時の窓の外の薄暗さでわかる。通勤時、利根川を越える国道の橋から遠くに見える山にへばりついたスキー場からの呼び声が聞こえる。そうだ、もう年末だ。日々やるべきことや考えることたちの重みが…

病気の話の続き

昨晩、夜中に一人エアコンの音だけがさみしく響く医局のデスクで当直の外来が途切れた時間に最近病気について思うことなど書いておりました。医学部に来たくなかったというのは、醜く薄暗く恥ずかしい優越感によるものの可能性があるという話、人を助けたい…

病気の話

こんばんは当直です。外来が途切れた隙間に書き進めていきます。 突然ですが、働く前、僕の周りには「人を助けるためにお医者さんを目指しました」なんてことを表だって話す人はあまりいなかった。もちろん、何かを表明することは、何かを思っていることとは…